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2005年 10月 14日
裏側にあるもの
裏側にあるもの_b0032921_15232755.jpg 風に乗り、何処からともなく香るのは金木犀の香り。すぐ近くにあるというワケではないけれども、離れた場所にいても感じられるその香りの力に驚く。傍にいれば更に、その香りは強烈に感じられるだろうけど、離れた場所でも運ばれる香りはいっそう、傍に居る時よりもまた、強く五感に残る気がする。

 金木犀の花の咲く傍を通ると、アスファルトの地面に散らばった欠片に何故だか愁いを感じてしまう。その強過ぎる甘い香りの裏には、何かがあるのかも知れない。強がり素直になれない、その裏側には、それなりの理由があるからだろうか。

 つい最近ダンナ様が、義父のところで学んでいた留学生の話を聞いてきた。その留学生は優秀な人だったらしく日本の企業で働いていたのだが、病に落ちてしまった。その病とは近年増えているという所謂、「うつ病」だった。元々優秀だった彼は、高給を契約されて働いていたらしいのだが、働きぶりが周りの日本人に理解されないとか様々な理由が重なってしまい、鬱になってしまったらしいのだ。

 心配になった義父が親身になって話を聞いていると、うつ病の特徴なのか分からないが、意味不明な内容の話をしたり、現実的にはそう有り得ない事を話したそうだ。「自分がマフィアに狙われていて殺されてしまう」とか、「毎日、誰かに尾行されている」など、妄想としか思えない事を真顔を話していたらしい。

 そうなる以前は、明朗で勤勉な人だったらしいのだが、真面目過ぎたのか、心が弱かったのか、そうなってしまったらしい。一概には「こうだから」という理由はないと思うけど、人の心や性格の裏側には、何かしらの不安はあるのだろう。そういった不安は、誰にでも持っているし、アタシにだってずっと持っているのは確か。それにどう立ち向かうのか、どう向き合うのかによって、人の心の内は変わるのだと思う。

裏側にあるもの_b0032921_1610999.jpg 余裕が持てない時は無理をしないで、逃げ道を残しているのもアリだと思う。アタシもいつも大なり小なりの逃げ道を残している(はず)。気持ちに余裕がある時にまた、それと向き合えばいい。ただ、いつまでもずっと、それから逃げてしまうのはいけないと思う。自分の代わりに、誰かが対処してくれる事はないのだから。何事に対しても、深く突き進んで、「石橋を叩いて壊して、渡れなくしてしまう」アタシだけど、そうやってずっと生きてきた。でも幸いなんだろうか?、心はまだ病には落ちてない。弱音の吐けなかったアタシが、少しだけ弱音を吐く事を覚えたからだ。

 自分の心が弱くなると、色々な妄想や思いが溢れてくる。それが充満して周りの声が聞こえなくなる、聞こえなくしてしまう。その留学生も、ほとんど義父の声が聞こえなかったらしい。何だか淋しくも感じる。

 結局は何をどうすれば良いのかなんて、誰にも分からない。アタシも難しくて、何を言おうとしているのかが分からない。ただ、そんな今の自分から目を反らさないで欲しい。自分を受け入れるのも自分、認めないのも自分。自由だもの。心の自由の裏には、何があるのだろう。

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Top▲ | by hanacha3 | 2005-10-14 16:36 | 「私的」語り言
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